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『動画でわかる実践的心エコー入門』をレビュー|初心者の最初の1冊におすすめ

動画でわかる実践的心エコー入門レビュー 心エコー
動画でわかる実践的心エコー入門レビュー

「これから心エコーを始めるけれど、参考書はどれを選べばいい?」

「まだエコー機器を触れる機会が少なくて、どうやって練習したらいいのかわからない」

心エコーを始めたばかりの頃は、参考書を読んでも実際の検査と結びつかず、なかなか頭に入らないことがあります。

そんな心エコー初心者の最初の1冊として、私がおすすめしたいのが『動画でわかる 実践的心エコー入門』です。

私自身、新人の頃にこの本を使って心エコーを勉強していました。現在は認定超音波検査士(循環器領域)を取得し、日常的に超音波検査をしていますが、今回久しぶりに読み返してみて「最初の頃に使いやすかったのは、やっぱりこういうところだったんだな」と改めて感じました。

基本断面の出し方から計測、心機能評価、疾患まで一通り学べる一方で、経験を積んでから出てくる細かな疑問を調べるには物足りない部分もあります。

この記事では、実際に使った経験から『動画でわかる実践的心エコー入門』の良かったところ・気になるところと、どんな人におすすめなのかを紹介します。

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『動画でわかる実践的心エコー入門』はどんな本?

『動画でわかる 実践的心エコー入門』は、心エコーの基本的な撮像から計測、心機能評価、疾患別の評価まで幅広く扱った入門書です。

「入門」といっても、基本断面の出し方だけを説明した本ではありません。

心臓の解剖や基本断面から始まり、装置設定やアーチファクト、各種計測、左心・右心機能などの評価、さらに疾患別の心エコーまで一通り学べます。

情報量はしっかりありますが、図やエコー画像が多く、要点を追いやすいのが特徴です。

私の感覚では、心臓超音波の詳しいテキストを最初から読み込むのはまだ大変…という時期に、心エコーの全体像をつかむために使いやすい本だと思います。

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私が心エコー初心者におすすめしたい5つの理由

1.プローブをどう動かすのかイメージしやすい

新人の頃に私が使いやすいと感じたのは、実際に先輩から教わるような内容を、本を読みながら予習できるところでした。

基本断面では実際のエコー画像を使って何が描出されているのか確認でき、「どこにプローブを当てて、どう傾けたり回したりすると何が見えるのか」まで学べます。

心エコーは、文章を読んで知識を覚えるだけではなかなか上達しません。

特に始めたばかりの頃は、自分でエコー機器を自由に触れる時間が少ないこともあります。

そんなときに本を片手に持って、もう片方の手ではプローブを持っているつもりで動かしてみる。実際の検査をイメージしながら予習するのに使いやすい本です。

2.エコー画像を見比べながら学べる

初心者にとってもうひとつ助かるのが、実際のエコー画像を使った説明が多いことです。

たとえば装置の設定を変えると画像がどう変わるのか、計測位置が違うとどんな差が出るのかなど、静止画で比較できるものは画像を見ながら確認できます。

アーチファクトについても掲載されています。

新人の頃は、エコー画像を見せられても「そもそも何が写っているの?」となることがあります。

画像の中に矢印や説明が入っているものもあり、文章だけで勉強するより理解しやすいと感じます。

3.計測方法だけでなく「その数値をどう考えるか」まで学べる

基本断面が出せるようになると、次に覚えるのが計測です。

この本では「どの断面で、どこを測るか」だけではなく、正常値や心機能評価についてもまとめられています。

私がいいと思うのは、単に計測方法を覚えて終わらないところです。

この数値に異常があったら、ほかにどんな項目と合わせて評価するのか。その結果から左心機能や右心機能などをどう評価していくのか。

心エコーを「決められた場所を測って数字を出す検査」として覚えるのではなく、その先まで考える練習ができます。

4.疾患別の勉強まで1冊で進められる

後半では、よく遭遇する疾患から比較的頻度の少ない疾患まで扱われています。

疾患によって内容は異なりますが、病因・病態、診断や治療における心エコーの役割、心エコーでの評価方法などがまとめられています。

重要な心エコー所見やピットフォールが掲載されているものもあります。

ここで個人的にいいと思うのが、「この疾患ではこの画像が出ます」で終わらないこと。

心エコーで得た情報が、その後の診断や治療にどう使われるのかまで触れられているので、「なぜこの項目を評価する必要があるのか」を考えながら勉強できます。

5.動画でも実際の心エコー画像を確認できる

この本にはWeb動画が用意されていて、基本断面から疾患まで、実際に動いているエコー画像を確認できます。

本文にも対応する動画が示されているので、本を読む→動画を見るという流れで勉強できます。

実は私、新人時代はこの動画をほとんど活用していませんでした。

今回読み返して初めて「こんなに動画が見られたんだ」と気づきました。

心エコーは静止画だけでは分かりにくいことも多いので、これから勉強する人にはぜひ活用してほしいところです。

私自身も、普段あまり遭遇しない疾患の画像を見て目を慣らすために、改めて使ってみようと思っています。

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『動画でわかる実践的心エコー入門』のデメリットは?

かなり使いやすい本ですが、誰にでもこの1冊で十分というわけではありません。

一番気になるのは、ある程度心エコーを経験すると、情報量が物足りなくなってくることです。

「この計測についてもっと詳しく知りたい」「この病態ではどう評価する?」といった細かな疑問まで深掘りする段階では、より詳しいテキストやガイドラインが必要になります。

また、本書は2015年刊行です。

心エコーの基本的な考え方を勉強するには今でも使いやすい本だと思いますが、基準値や診断基準、治療方針など、最新情報が重要になる内容については現在のガイドラインなどで確認する必要があります。

私自身も、細かな内容や最終的な確認には『心臓超音波テキスト』やガイドラインを使っています。

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『心臓超音波テキスト』とどっちがおすすめ?

どちらか1冊が優れているというより、使う時期が違うと思っています。

『心臓超音波テキスト』は、心エコーについて詳しく確認したいときに頼りになる本です。ただ、情報量が多く、心エコーを始めたばかりの頃に最初から読み進めようとすると少し大変です。

一方、『動画でわかる実践的心エコー入門』は、基本断面・計測・心機能評価・疾患まで幅広く扱いながら、図や画像を使って比較的コンパクトにまとめられています。

そのため私は、

  • これから心エコーを始める・まず全体像をつかみたい → 『動画でわかる実践的心エコー入門』
  • もっと詳しく調べたい・細かな内容を確認したい → 『心臓超音波テキスト』やガイドライン

という使い分けがおすすめです。

最初から分厚いテキストをすべて理解しようとするより、まず入門書で一通り勉強して、実際の検査で出てきた疑問を詳しい本で調べていく方が続けやすいと思います。

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『動画でわかる実践的心エコー入門』がおすすめな人

この本は、特にこんな人におすすめです。

  • これから心エコーを始める臨床検査技師
  • 先輩について心エコー検査に入り始めた人
  • まだエコー機器を触れる機会が少ない人
  • 基本断面から計測・疾患まで一通り勉強したい人
  • 文字ばかりの分厚い参考書では勉強が続きにくい人
  • 静止画だけでなく動画でも心エコーを勉強したい人

逆に、すでに一人で検査を行っていて、計測や病態について細かな疑問を調べる本を探している人には、この本だけでは物足りないと思います。

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迷っているなら「最初の1冊」としておすすめ

新人時代に実際に使い、今回改めて読み返してみましたが、これから心エコーを始める人の最初の1冊として、かなり使いやすい本だと思います。

基本断面の出し方だけでなく、装置設定、計測、心機能評価、疾患まで一通り載っているので、「まだ何を勉強すればいいのかも分からない」という段階から使えます。

特に、実際にエコー機器を触れる時間が少ない時期でも、画像や動画を見ながら検査をイメージして予習できるのは大きなメリットです。

一方で、経験を積めばこの本だけでは足りなくなる時期が来ます。

まずはこの1冊で心エコーの全体像をつかみ、実際の検査で疑問が増えてきたら『心臓超音波テキスト』やガイドライン、計測に特化した本などへ進む。

そんな「心エコー学習の入口」として使いやすい1冊です。

心エコーの参考書をほかにも比較してから選びたい方は、「心エコー初心者向け参考書5選」で、実際に使った参考書を目的別に紹介しています。

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